#010 JAPAN BUILD TOKYO 2024 登壇

2024年12月11日に、日本最大級の建築業界向けの展示会「JAPAN BUILD」の東京開催にて、参画企業でスマートホーム産業カオスマップの監修協力をいただいているスマートホームのプロ集団X-HEMISTRY/CSA日本支部代表の新貝氏と、当協会事務局の長島が登壇いたしました。

JAPAN BUILDは、毎年夏に大阪、冬に東京で開催される展示会で、スマートハウスEXPOなど、スマートホームに関する展示企業も多い展示会で、2023年の大阪・東京開催、2024年の大阪開催に続き、4回目の登壇となり、主に建築・住宅・不動産業界向けに、当協会発行のスマートホーム産業カオスマップをベースに、テーマを決めて解説しています。

今回は、「スマートホームの最新トレンド」ということで、①スマートホームの海外動向、②グローバル規格MatterとAliroの拡大、③日本におけるMatter普及の未来像の3つをメインアジェンダとして講演しました。
新貝氏は、2024年5月に立ち上がった、スマートホームのグローバル企画Matterの運営元であるCSA(Connectivity Standards Alliance)の日本支部の代表も務められており、Matterについても詳しく、改めてMatterについて解説いただきました。
Matterは2022年10月に1.0が発表され、半年に一度、新バージョンがリリースされており、直近では1.4がリリースされています。CSAには、2024年9月時点でグローバルの700社以上が参画し、日本支部も数十社が参画し、スマートホームやIoTの標準化を進めています。
スマートホームやMatterは、日本ではまだあまり知られていないかもしれませんが、インターネットにつながる家電や、Amazon Echoシリーズやスマートリモコンなどに代表されるスマートホームデバイスだけではありません。皆さんがお持ちのスマートフォンは、iOSもAndroidもMatterに対応していますし、FireTVなどのストリーミングデバイスを使っていたり、スマートTVなどをお持ちであれば、すでに皆さんスマートホームの入り口に一歩入っている状態です。
設定が難しい、面倒、セキュリティが不安という声も良よく聞きますが、Matterはそこもカバーしています。

また、家電等のメーカーだけが普及に向けて頑張ればいいのか、というとそういうわけではなく、Matterは、レンジフード、給湯器などの住宅設備機器もサポートしています。ということは、住宅設備と家電とスマホがつながって、より快適な操作ができるようになっていくということになります。
スマートホームやスマートハウスは省エネやエネマネでも有用ですし、室内環境のオートメーション化により、熱中症予防などにも役立ちます。すなわち、住宅提供する側としてもおろそかにできない設備や機能になっていくことが予想されます。

不動産・住宅・不動産業界は建築DXや管理DXは進んでいますが、生活者が暮らし始めてからのDX=スマートホームやスマートハウスはまだまだ取り組みが遅れていて、欧米などの先進国や、アジア圏でも中国や韓国に遅れをとっています。
「スマートホーム」の一般ユーザーの理解や認知もそうですが、住宅・建築・不動産業界の事業者にとってもよくわからない、わかりにくいものだと思いますので、今後もLIVING TECH協会としては、サービスの紹介や導入メリット、ユースケースなど色々な情報発信をしてまいりたいと思います。
関連リンク
スマートホーム産業カオスマップ https://www.ltajapan.com/industry-map/
CSA(Connectivity Standards Alliance) https://csa-iot.org/ja/
スマートホームベース(運営:X-HEMISTRY) https://x-hemistry.com/smarthome/
Matter解説(新貝氏note) https://note.com/fumi_shingai/n/nc922528513ad